SEIICHI YAMAMOTO

山本精一

1958年生まれ。山本精一という人は恐ろしいほど音楽に精通している。有機的なものから無機質なものまで変幻自在。とにかく演りたい音楽が多くて多くてしょうがないんでしょう。ボアダムスのアヴァンギャルドな精神、想い出波止場の雑居性、羅針盤のフォーキーなポップさ、ROVOのテクノ的展開、MOSTでのパンク精神・・・。10以上のバンドに関わり、ヴォーカリストであり、ギタリストであり、ソロ・アーティストであり、プロデューサーでもあり、他アーティストとのコラボレーションあり、執筆活動もある彼はまさしく芸術家と呼ぶに相応しい。音楽を愛する方は知っておかなければならない重要人物。

CROWN OF FUZZY GROOVE

1.Fuzzy Groove
2.Polyphonic Shadow
3.Match Box
4.Whity
5.Communike
6.Terminal Mind
7.Missing Ring
8.Mantral

2002年発表のソロアルバム。星数の如く煌めく音と空間が織り成す幻想世界。思わず息を飲み込みそうになるくらい音色への繊細な配慮が成されている。無限の如く何処までも美しく、時には刺激的に永遠の恍惚へ我々を導いてくれるだろう。あらゆるジャンルを昇華した者にしか作り出せないイマジネイティヴに満ちた傑作。素晴らしいです。E「Terminal Mind」で羅針盤のチャイナやG「Mantral」にはボアダムスのアタリが参加している。
 

OMOIDE-HATOBA

想い出波止場

金星

1.金星

2.オルタナティブ・ファンカホリック

3.ギオン

4.GO

5.サテライト・グルーブ

6.ヒューマン・トルネード

7.日本解散

8.空中はB

9.グッバイ!サブマリーン

10.幽霊山脈のテーマ

11.クール

12.おやじ

13.ロケンロー・ファンタジア

14.WE ARE ハロー

15.ホワイト・アワー

16.アーメン

想い出波止場とはまた凄いバンド名ですがそのサウンドも凄い。彼の雑多な音楽性を全て集めた感じで山本精一という人間を知りたいのであれば一番適したバンドだと思います。結成は87年と古く元々は山本精一のソロユニット。「金星」は95年発表。音宇宙が広がる一大パノラマ。とにかくいろんな音が詰まってる。トランペットではボアダムスのヨシミがゲスト参加してます。

VUOY

1.SPILITS

2.DELAYED SKY

3.MIRAGE

4.VUOY

5.こころ

6.ROTARY

7.マイトレーヤ

8.FULL CIRCLE

9.FUZZY KILLER

10.CORN

11.HARIS

12.DO THE FUTURE

13.SUGAR CLIP

14.

15.FIGARO

トラットリアレーベルから発表された97年作。直球的なポップなサウンドもあれば変化球に富んだ音響的実験サウンドもあり、その奥行きの深さに唖然。ボーカルナンバーのタイトル曲C「VUOY」を聴いただけでノック・アウトでしょう。音を醸し出す技法がいっぱい詰め込まれた万華鏡の様な作品。凄いです。傑作。
 

RASHINBAN

羅針盤

らご

1.永遠のうた

2.クッキー

3.HOWLING SUN -Philgrim's Progress-

4.FLAT

5.かえりのうた

6.ライフワークス

7.いのち

8.うまれかわるところが

97年に発表された記念すべき1st。シングルナンバーの@「永遠のうた」から超名曲。羅針盤のメンバーは山本精一(Vo,G)、須原敬三(B,Per)、吉田正幸(Key)、伴野健(Dr)。サウンドの要は勿論、山本精一。個人的には彼の活動で最も好きなプロジェクトがこの羅針盤。純粋でしなやかな音の流れに身を任せられるフォークソングが聞ける。洋楽オンリーの方にも是非とも聴いて欲しい。ジャケットも最高。

せいか

1.せいか

2.アコースティック

3.クールダウン

4.光の手

5.朝うたう夜のうた

6.ドライバー

7.カラーズ

8.終わりの鈴

98年の2nd。前作よりさらにソフトタッチですかね。やわらかくハートウォームなサウンド。一発で気に入りました。お気に入り度は前作以上か(羅針盤の作品は全部良いので甲乙付けられない。全て名作です)。山本精一のソフトなヴォーカルはアルバムに漂う淡い雰囲気をさらに助長させる。前作に続いた動物ジャケもそそられます。全曲名曲。

ソングライン

1.がれきの空

2.サークル

3.リフレイン

4.しずかな場所

5.ますら

6.波

7.ひとりのくに

8.ソングライン

9.羅針盤

2000年発表の3rd。紛れもなく傑作。素晴らしすぎて泣きそうになります。なんか争い事や世に蔓延る悪が全て馬鹿らしく思えてしまう。夢見心地広がるドリーミーな世界。山本精一の恐るべきソング・ライティング能力に言葉を失う。多くの人が聴くべき、そして愛されるべき音楽はこのような音楽だと心の底から思いました。

はじまり

1.音
2.ねがい
3.fire song
4.無限のうた
5.ありか
6.はじまり
7.あしたの箱

2002年発表の4thアルバム。まるで音風景というべき雰囲気を作り出す@「音」。トラッドの趣と現代風アレンジで変化をつけるA「ねがい」。ポップな体裁ながらやはり一味違った人なつっこさをもったB「fire song」等音の自然さ、広がりが滲み出ている。15分を超えるタイトル曲E「はじまり」も流れの趣くまま身を任せられます。くぐもったギター音や奥行きを持ったシンセの特質を生かしながら透明感のある音を形成。そこに絡むヴォーカルパートが歌詩と相まって親しみ易く、両方が魅力的なバランスで維持された名品だ。
 

ROVO

ロヴォ

PICO!

1.VYMA! (original TEXT is VITAMIN!)

2.CISCO!

3.VITAMIN!

4.DAKLA! (original TEXT is CISCO!)

98年発表。ROVOのメンバーはご存知山本精一(G)、ボンテージフルーツ、渋さ知らズの勝井祐二(Vln)、ダブスクワッドの益子樹(Syn,Prog)、バズーカージョー、高円寺百景の原田仁(B)、アルタードステイツの芳垣安洋(Ds,Perc)、ボンテージフルーツの岡部洋一(Ds,Perc)と激強力布陣。@「VYMA! (original TEXT is VITAMIN!)」はトランシーナンバー。A「CISCO!」はロヴォを語る上でも決定的な名曲。トランス・グルーヴなスペース・テクノ。2つのリズムが絡み合いながら徐々にスピードを上げ圧力を強めて最終沸点へもっていきます。B「VITAMIN!」もアンビエントながらエスニック要素を加味させリズムが舞う名曲だろう。C「DAKLA! (original TEXT is CISCO!)」は約16分の大曲。低音ベースを軸に前半8分はリズムが無い。12分過ぎに聴ける芳垣と岡部の変則ドラム打ちが何とも痛快。ラストはエスニックに終わる。

IMAGO

1.N'dam

2.Horese

3.Larva

4.Mattah

5.Numa

6.Kmara

7.Emormy

Bonus 8cm-CD

1.Knm! (Feat. No One Version)

99年発表。元々はスペーステクノ的なサウンドを主体としていた彼らですが、本作を初めて聴いたときは肉体派人力ドラムンベースのような感じを受けた。いや、ドラムンベースよりさらに上の高みを目指そうとする何かを感じます。そのツインドラムは圧巻。ボーナス8cmシングルに収録された「Knm!」は以前ようなトランス感覚が溢れており名曲。

PYRAMID

1.Pyramid
2000年に発表された1トラック43分以上ある大作。民族的打楽器と女性ヴォイスを基調としたオープニング。10分を過ぎた辺りのトランスな感覚となり15分を過ぎた辺りで徐々に高揚させて行きます。17:45からようやくブレイク。徐々にドラムは複雑なリズムを叩き出していき女性コーラスと共にラスト40分過ぎの昇天へ近づける展開だ。長さを気にせず浸れる世界が圧倒的な傑作。

SAI

1.極星

2.VIDA

3.RANO

4.SEER

2001年発表。ダブスクワッドの中西宏司をシンセに加えた7人編成の布陣となった。@「極星」はジャーマン・トランスに近い音ですがバンドのテクニック、アンサンブルは絶頂の粋に達している。シンバルワークを駆使したA「VIDA」やC「SEER」も驚異の演奏。アルバム全体的にドラムが主役でありその演奏に他の楽器が味付けしていく感じ。テクニックに走りすぎてる嫌いもありますが十分楽しめました。

TONIC 2001

Disc 1

1.SUKHNA

2.GUIDING STAR

3.NA-X

4.HORSWSS

5.VITAMINE

Disc 2

1.CISKO

2.SINNO

3.SUNSUPOT

2002年発表。2枚組のライブアルバムで最近は日本人アーティストのリリースにも力を入れているジョン・ゾーンのTZADIKレーベルからのリリース。2001年7月20日、22日にかけてのNYはトニックでの録音。ミックスにはビル・ラズヴェル、エグゼクティヴ・プロデューサーはジョン・ゾーン。特に35分近くに及ぶDisc2A「SINNO」は圧巻。オリジナルアルバムをそのまま完璧に演奏するのではなく即興を交えたリズムの闘争。超強力ライブ盤。

FLAGE

1.Canvas
2.Sukhna
3.Canoa
4.Sica
5.Na-x
6.Mov

2002年発表。ライブアルバムを除いては通算5作目、フルアルバムとしては「IMAGO」に続く2枚目となる。正直、激ヤバなくらい良い。弦楽器と打楽器、シンセの残響が言い知れぬ快感に満ち溢れている@「Canvas」から素晴らしいの一言。ライヴでは何回も演奏されているドラマティックな展開のD「Na-x」を初めメンバー個々の役割も見事に発揮されておりその技量は最高潮。アンビエントな部分、ダイナミズムを感じさせる部分等、明快なロヴォの良さが最も良い形で発揮されたアルバムだと思います。一点の曇りも無い大傑作。聴くべし!!!
 

MOST

モスト

LtoR

西村雄介、茶谷雅之、PHEW、山本久土、山本精一

MOST

1.ないないない

2.点在・密集

3.どうでもいいじゃない

4.電流時間

5.誰かが呼んでいる

6.なにひとつ

7.匿名の不幸

8.四角

9.絵になるためだけに

10.おはよう

11.破片風景

12.毎日

2001年発表の1st。モストは2000年に伝説的女性シンガー、PHEWと山本精一を中心に結成されたパンクバンド。メンバーはPHEW(Vo)、山本精一(G,Vo)、山本久土(G,Vo)、西村雄介(B,Vo)、茶谷雅之(Ds,Vo)。ダブル山本のツイン・ギターがダイナミックに主張し合いフューのボーカルが突き抜ける。フューの歌詞世界と相まってそこいらのパンクバンドでは作ることの出来ない作品になってます。@「ないないない」のギターの入りから生々しさが伝わり凄く荒々しい。ど偉くカッコ良いですよ。爆音で聴くべし。

BOREDOMS

PHEW

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