THE KINKS

キンクス=最も英国らしいバンド。同期のビートルズやストーンズと比べると注目度は低いですが間違いなく聴いとかなければならないアーティストです。個人的にもの凄い好きで(例えて言うなら)ビートルズ並に好き。オリジナルメンバーはレイ・デイヴィス(Vo、G)、デイヴ・デイヴィス(G)の兄弟にピート・クェイフ(B)、ミック・エイヴォリー(Ds)。64年から93年までに作成されたアルバムの数23作。いずれは全て紹介したいが取りあえず下記は必聴盤ということで・・・

KINKS

64年発表。記念すべきデビュー盤。半分の楽曲はカバーだが既にオリジナルの楽曲も高い完成度。特に超有名曲、知らない人はいない必殺ナンバーのF「You Really Got Me」は群を抜く出来。全英NO.1シングル。ヴァン・ヘイレンのカバーでもあまりに有名ですね。ギターワークは当時のアーティストの中でも突出しておりストーンズを凌ぐ。この時デイヴは若干16歳。

KINDA KINKS

65年発表、2nd。1stから半年未満のインターバルながら全12曲中10曲がオリジナルナンバー。レイの作曲能力は格段と進化。E「Tired of Waiting for You」が全英NO.1シングルとしてヒット。まさにこの頃のキンクスは誰にも止められない勢い。マーサ&ザ・ヴァンデランスのカバーF「Dancing In The Street」はデヴィッド・ボーイとミック・ジャガーもカバーしてます。

THE KINK KONTROVERSY

66年発表、3rd。@「Milk Cow Blues」以外は全てオリジナル。レイの卓越したソングライティングが如何に優れているか実感。ギターワークが冴えるE「Till the End of the Day」やカリプソテイストのG「I'm on an Island」など聴き所が多い。初期の集大成的作品だと思います。

FACE TO FACE

66年発表、4th。全英1位、名曲中の名曲L「Sunny Afternoon」を収録。既にこの時点でコンセプトアルバムを模索している。ライブを念頭におかない緻密な音作り。レコード会社の注文で完全な形で実現には至らなかったがもし出来てたならビートルズより1年早くコンセプトアルバムとしてこの世に出回っていたことになる。この4作目で既に円熟味を増した楽曲を聴かせたレイの成長度は恐ろしいほど。

SOMETHING ELSE BY THE KINKS

67年の5th。ビートルズの「REVOLVER」に対するキンクスの回答?。幕開けのピアノと軽快なリズムが印象的な名曲@「David Watts」はジャムがアルバム「ALL MOD CONS」で完コピしてます。キンクス史上最高の楽曲とされるL「Waterloo Sunset」は非常に夕焼けが似合うナンバー。片手にお酒、夕焼け見ながらこの曲を聴けば思わず涙。他の曲も粒揃いでレイの幅広い音楽性を垣間見れる様々なタイプの楽曲を収録している。傑作アルバム。

THE KINKS ARE THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY

68年発表。セールス的には惨敗したが間違いなく最高傑作。頭によぎるのは英国田舎の田園風景。オープニングの@「The Village Green Preservation Society」から大縁談の終曲N「People Take Pictures Of Each Other」まで完璧。どの曲も味がある。時が経ち人が変わっても思い出は残ると切実に歌い上げるA「Do You Remember Walter」は名曲。E「Big Sky」も良い。レイのソングライティングはこの作品で頂点を極めレノン&マカートニーやブライアン・ウィルソンと比べても全く遜色ないことを証明している。とにかく素晴らしいアルバムです。オリジナルメンバーによる録音としてはこのアルバムが最後となった。

ARTHUR OR THE DECLINE AND FALL OF THE BRITISH EMPIRE

69年発表8th。コンセプトアルバム。製作は先に着手されておきながらフーの「Tommy」が一足早く市場に出回ったため注目度が低くなったのは皮肉な話だ。内容はイギリスに住む中年アーサーの物語。軽快なビートを刻むライブの定番@「Victoria」がシングルヒット。C「Drivin'」、F「Shangri-La」もシングルカットされてます。他にもA「Yes Sir, No Sir」等楽曲的に申し分無くキンクスの代表作の一つ。

PART 1 LOLA VERSUS POWERMAN AND THE MONEYGOROUND 

70年発表。前作同様の一大コンセプトアルバム。その内容は前作より分かり易くバンドがデビューからスターダムにのし上がっていく栄光と挫折、そこから巻き起こる金、権力に対し皮肉をこめて音楽化している。今の業界でも良くある話だろう。NO.1シングルD「Lola」やヒット曲J「Apeman」を収録。

MUSWELL HILLBILLIES

古巣のパイレコードを離れRCA移籍第一弾。71年発表、通算10作目の本作は彼らの最高傑作として掲げられる事も多い名盤中の名盤だがセールス的には惨敗している。曲はアイリッシュ・カントリー・テイスト。どれも絶品でアメリカ人には作れないイギルス臭さのカントリーソングを堪能できる。

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