XTC

XTCはアンディ・パートリッジ(Vo、G)、コリン・ムールディング(Vo、B)、バリー・アンドリュース(Key)、テリー・チェンバース(Ds)により英国はスウィンドンで1977年に結成された。英国特有のユーモアとセンス、フロントマンのアンディによる脅威のソングライティングで変幻自在のマジカルポップワールドを確立。中毒性のあるその音は正にエクスタシー。中期以降の緻密なスタジオワーク、ライブ活動の停止はビートルズの血を受け継いでるかの様。いずれにせよ過去はキンクス、現在ではSFAというべきポップなのに‘ちょっと変’な音が好きなファンは有無言わず必聴。どの作品もクォリティー高く外れなし。全作オススメ、マストアイテムです。

WHITE MUSIC

1.Radios In Motion
2.Cross Wires
3.This Is Pop
4.Do What You Do
5.Statue Of Liberty
6.All Along The Watchtower

7.Into The Atom Age

8.I'll Set Myself On Fire
9.I'm Bugged
10.New Town Animal In A Furnished Cage
11.Spinning Top
12.Neon Shuffle

Bonus Track
13.Science Friction
14.She's So Square
15.Dance Band
16.Hang On To The Night
17.Heatwave
18.Traffic Light Rock
19.Instant Tunes

78年発表1st。パンク寄りのサウンドながら奇妙な引っかかりのあるポップサウンド。後期の作品と比べると荒削りだが勢いで迫り来るXTCワールドに舌を巻く。バリー・アンドリュースのキーボードは正にニュー・ウェーヴチックで良い味出してます。E「All Along The Watchtower」はボブ・ディランのカヴァー。

GO2

1.Meccanic Dancing (Oh We Go!)
2.Battery Brides
3.Buzzcity Talking
4.Crowded Room
5.The Rhythm
6.Red
7.Beatown
8.Life Is Good In The Greenhouse
9.Jumping In Gomorrah
10.My Weapon
11.Super-Tuff
12.I Am The Audience

Bonus Track

13. Are You Receiving Me?

78年発表。前作から僅か9ヶ月のインターバルで発表された2nd。前作同様バリー・アンドリュースのキーボードがニュー・ウェーヴ感覚を如実に反映している事から彼の出す音が初期XTCサウンドの大きな役割を担っていた事が分かる。テクノ的リズム打ちがより強調された作品。一筋縄いかないコード進行、スピード感溢れる変則ポップは快感。とにかく聴いて欲しい。因みに発表時は限定ミニEPとして「Go+」なるダブアレンジされたリミックス盤がついていた。

DRUMS AND WIRES

1.Making Plans for Nigel
2.Helicopter
3.Day In Day Out
4.When You're Near Me I Have Difficulty
5.Ten Feet Tall
6.Roads Girdle The Globe
7.Real By Reel
8.Millions
9.That Is The Way
10.Outside World
11.Scissor Man
12.Complicated Game

Bonus Track

13.Life Begins At The Hop
14.Chain Of Command
15.Limelight

79年発表3rd。前作発表後キーボードのバリー・アンドリュースが脱退し後任にデイヴ・グレゴリー(G、Key)を向かえ作成された。プロデュースはピーター・ガブリエルの名盤「V」、U2の初期作で名を馳せるスティーヴ・リリーホワイト。アンディーに続く個性をもっていたバリーの脱退によりニュー・ウェーヴ、ポスト・パンク的要素は半減され以降の彼らは職人芸的完成されたアクの強いポップソングを作成するようになる。コリン作の名曲@「Making Plans for Nigel」からひたすら突き抜けるようなポップソング満載の傑作。コリンはボーナストラックのL「Life Begins At The Hop」でも優れた楽曲書いてます。UKファンは紛れも無く必聴。

BLACK SEA

1.Respectable Street
2.Generals And Majors
3.Living Through Another Cuba
4.Love At First Sight
5.Rocket From A Bottle
6.No Language In Our Lungs
7.Towers Of London
8.Paper And Iron
9.Burning With Optimism's Flames
10.SGT. Rock (Is Going To Help Me)
11.Travels In Nihilon

Bonus Track

12.Smokeless Zone
13.Don't Lose Your Temper
14.The Somnambulist

80年発表。ギターを前面に押し出した初期の最高傑作。軽快なリズムと緻密なアレンジで流れるように展開していく楽曲。冴えたギターワークと力強いドラミングが織り成す骨格に抜群のメロディーがのる。A「Generals And Majors」のようにコリンも相変わらず優れた曲を提供。類稀な才能を見せつけるアンディだけでなくコリンにも優れたソングライティングのセンスがある事がこのバンドの優れている所以。捨て曲は勿論無く素晴らしい曲ばかりだ。J「Travels In Nihilon」なんかいかにも彼ららしい変態ぶりを見せ付けている。ここまでいっちゃってるとライブ再現も不可能に近い。

ENGLISH SETTLEMENT

1.Runaways
2.Ball And Chain
3.Senses Working Overtime
4.Jason And The Argonauts
5.No Thugs In Our House
6.Yacht Dance
7.All Of A Sudden (It's Too Late)
8.Melt The Guns
9.Leisure - (bonus track)
10.It's Nearly Africa
11.Knuckle Down
12.Fly On The Wall
13.Down In The Cockpit - (bonus track)
14.English Roundabout
15.Snowman

82年発表の5th。この作品よりXTCはライブ活動を停止しスタジオ・ワークに専念するようになる。既に前作でもライブの再現が困難な所まで突き詰められた楽曲を展開していたが更に時間をかけて練られ、凝った音像処理。いかにも英国的な鬱げなイメージとアコースティックギターが織り成す絶妙のコントラスト。G「Melt The Guns」のリズム感覚なんかテクノ的で非常に面白い。I「It's Nearly Africa」でもアフリカ的リズムアプローチを披露。緻密に計算された作風は今後更なる芸術性を高めていく。これ聴いて駄目だったら貴方の耳はどうかしてます。その位素晴らしいに尽きる傑作。

MUMMER

1.Beating Of Hearts
2.Wonderland
3.Love On A Farmboy's Wages
4.Great Fire
5.Deliver Us From The Elements
6.Human Alchemy
7.Ladybird
8.In Loving Memory Of A Name
9.Me And The Wind
10.Funk Pop A Roll

Bonus Track

11.Frost Circus
12.Jump
13.Toys
14.Gold
15.Procession Towards Learning Land
16.Desert Island

83年発表。アルバム作成時テリー・チェンバースが脱退し以降メンバーは3人となる。エッジが薄れ、暗めの基調が漂うアルバムだ。鬼のような作品を3連発してきただけにインパクトは薄いかもしれない。が、見事なまでにアルバムの質を落としていないのは卓越した構想力、充実したアレンジといった引き出しを沢山持っているからだろう。

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