SUNNY DAY SERVICE

曽我部恵一(Vo、G)、田中貴(B)、丸山晴茂(Ds)によるトリオ編成。7枚の超良質なアルバムを立て続けに発表しあっさりと解散。どのアルバムも甲乙付け難い程に良いが個人的には3rd、7thか。

若者たち

1.いつもだれかに

2.素敵じゃないか

3.御機嫌いかが?

4.やけっぱち天使

5.田園風景

6.街へ出ようよ

7.日曜日の恋人たち

8.約束

9.昨日・今日・明日

10.若者たち

95年4月21日発表。いかにも1stらしい1st。後の作品と比べるとアコギやピアノといったバッキングはあっさりとシンプルだがメロディーラインとかほんわかと伸び伸びしたサウンドは懐かしく清々しい。優秀なフォークアルバム。I「若者たち」が良いです。

東京

1.東京

2.恋におちたら

3.会いたかった少女

4.もういいかい

5.あじさい

6.青春狂走曲

7.恋色の街角

8.真赤な太陽

9.いろんなことに夢中になったり飽きたり

10.きれいだね

11.ダーリン

12.コーヒーと恋愛

96年2月21日発表。1stより多少装飾が豊かになったが曲調や基本的な作りは前作をそのまま踏襲している。ストリングスを大胆に導入し、文学的な歌詞も印象的な初期の超名曲D「あじさい」を収録。はっぴいえんどを髣髴させるA「恋におちたら」やE「青春狂走曲」も良い味出してます。

愛と笑いの夜

1.忘れてしまおう

2.白い恋人

3.JET

4.知らない街にふたりぼっち

5.96粒の涙

6.雨の土曜日

7.愛と笑いの夜

8.週末

9.サマー・ソルジャー

10.海岸行き

97年1月15日発表、傑作3rd。前2作では過去に影響を受けたアーティストの影(そこもまた良かったのだが)を感じさせていたがこの作品よりいよいよ本領発揮といったところか。淡く暗さが埋めく作品だが音の厚みが増しアレンジも豊かになった所に成長を遂げたのが伺える。歌詞も暗めな為、一見地味にも感じるのだが@「忘れてしまおう」からB「JET」の超強力なトラックやH「サマー・ソルジャー」といった名曲を収録。特に壮大なH「サマー・ソルジャー」に続きシンプルな語り引きI「海岸行き」で終わる構成は見事。曲間をなくしたトータル的な作りも良い。全曲好きだがB、Iは特に好き。

Sunny Day Service

1.baby blue

2.朝

3.NOW

4.枯れ葉

5.虹の午後に

6.Wild Grass Picture

7.PINK MOON

8.星を見たかい?

9.雨

10.そして風は吹く

11.旅の手帖

12.bye bye blackbird

97年10月22日発表。アルバムタイトルに自らのバンド名を掲げた代表作4th。@「baby blue」から抜群の良さ。一聴した時はパッとしなかったが聴いてくうちに耳を侵食していく。静かな幕明けの後A「朝」でいきなりエレキがキュイーンと入っていきロックの高揚感に思わず持っていかれる。前半の@〜C「枯れ葉」、I「そして風は吹く」以降が凄く好き。アルバムジャケットは曽我部の大好きなピンク・フロイド「原子心母」LPジャケット裏面そっくり。

24時

1.さよなら!街の恋人たち

2.果実

3.今日を生きよう

4.月光荘

5.海へ出た夏の旅

6.シルバー・スター

7.黄昏

8.経験

9.カーニバルの灯

10.ぼくは死ぬのさ

11.堕天使ワルツ

12.海へ出た夏の旅〜再び

13.太陽の翼

14.4月18日のバラード

15.24時のブルース

bonus disk (8cm)

16.ベイビー、カム・ヒア組曲

98年7月15日に発表されたトータル80分を超える大作の5th。楽曲の幅は彼らの作品中最も広く、ごった煮要素が強い。いろいろやったらこんなんになりましたって感じだが、一皮剥けた感が伺える作品でアレンジや音使いに絶妙なバランスが取れている。先行シングル、アコギが高鳴る@「さよなら!街の恋人たち」のような軽快なナンバーもあれば強烈なギター音I「ぼくは死ぬのさ」のような救いようの無い混沌としたナンバーもある。希望と絶望、日常のあらゆる出来事が詰め込まれたアルバム。E「シルバー・スター」、G「経験」、N「24時のブルース」が好き。

MUGEN

1.太陽と雨のメロディ

2.恋はいつも

3.空飛ぶサーカス

4.スロウライダー

5.八月の息子

6.サイン・オン

7.江ノ島

8.時計をとめて夜待てば

9.真夜中のころ・ふたりの恋

10.夢見るようなくちびるに

99年10月20日発表6th。前作から楽曲数を大幅に減らし固められた充実した楽曲群。抑制の効いた渋いサウンドによる閉塞感、内省的でまったりした曲が多いからかインパクトは薄いのだがよくよく聴いてみると個々の楽曲の存在感は物凄く高い。@「太陽と雨のメロディ」からA「恋はいつも」の流れは絶品。C「スロウライダー」、F「江ノ島」、H「真夜中のころ・ふたりの恋」他全曲素晴らしい。傑作。

LOVE ALBUM

1.Intro

2.夜のメロディ

3.胸いっぱい

4.万華鏡

5.恋は桃色(extended version)

6.Interlude

7.魔法(original version)

8.Let's Make Love

9.パレード

10.うぐいすないてる

11.愛のシーン

12.Outro

13.Wild Wild Party

2000年9月20日に発表された最終7th。アルバムジャケットからも分かるが非常に色彩豊かな作り。そして音に大変なこだわりが感じ取れる。ダンス寄りのビートやアコギ、言葉が全て上手く練り上げられて昇華されたこの作品はまさしく彼らの作品の集大成。そして最終作にして最高傑作というべき作品と言って問題ないでしょう。@「Intro」からL「Wild Wild Party」まで完璧。D「恋は桃色」は細野晴臣のカヴァー。無駄な音が全く無く完璧なB「胸いっぱい」とH「パレード」が凄く好きです。アルバム発売3ヵ月後には解散へ。

KEIICHI SOKABE

曽我部恵一

曽我部恵一

1.ふたり
2.夏
3.ちょっとまってて
4.テレフォン・ラブ
5.愛のゆくえ
6.5月
7.真昼のできごと
8.100年後の世界
9.おとなになんかならないで
10.ギター
11.mellow mind

2002年発表。サニーデイ・サービス解散後の曽我部恵一ソロ1作目。その高いソングライティング能力はソロになっても健在で曲も声もアレンジも良し。あたたかさのあるエモーショナルなアルバムで心が洗われるような作品です。内省的、必要最小限の音の中で輝きを放つボーカルとギターには非常に色気を感じる。これこそが淡々とはかなさを伝える最良の表現方法なのかもしれない。流石の一枚です。

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