KING CRIMSON

LARKS’ TONGUES IN ASPIC

1.Larks' Tongues In Aspic, Part One
2.Book Of Saturday
3.Exiles
4.Easy Money
5.The Talking Drum
6.Larks' Tongues In Aspic, Part Two

Robert Fripp  (G、Mellotron、 Devices)
David Cross  (Vn、Viola、Mellotron)
John Wetton  (B、Vo)
Bill Bruford  (Ds)
Jamie Muir  (Perc、 Allsorts)

 

73年3月発表、邦題は「太陽と戦慄」。前作発表のツアー後1人取り残されたフリップは元イエスのビル・ブラッフォード、元ファミリーのジョン・ウェットン、デヴィッド・クロス、ジェイミー・ミューアをメンバーに加え72年5月に新生クリムゾンを始動させる。この作品より3作は3部作として語られることが多い。どのアルバムも個々の楽曲のクォリティーが非常に高く演奏力も目を見張るものがある。ピート・シンフィールドとの決別はフリップに別次元のコンセプトを与えようだ。技術面の高さもさることながら、そこに固執せず強烈な世界を構築している。思想面の弱体化は純音楽の濃縮とインプロの高度化で更なる高みへ到達した。@Eの「Larks' Tongues In Aspic」は彼らの代表的インストナンバーで攻撃的かつ完璧な構築美を誇った名曲。この強烈なタイトルトラックのおかげでA「Book Of Saturday」やB「Exiles」の叙情的ナンバーが一層引き立つ。常にまとわりついていた「IN THE COURT OF THE CRIMSON KING」の亡霊を払拭した脅威の傑作。このアルバム発表後のツアー中ジェイミー・ミューアが怪我をし、そのまま突如の脱退(チベット仏教の修行僧となってしまう)。

STARLESS AND BIBLE BLACK

1.The Great Deceiver
2.Lament
3.We'll Let You Know
4.The Night Watch
5.Trio
6.The Mincer
7.Starless And Bible Black
8.Fracture 

Robert Fripp  (G、Mellotron、Devices)

David Cross  (Vn、Viola、Key)
John Wetton  (B、Vo)
Bill Bruford  (Ds、Perc)

 

邦題は「暗黒の世界」。前作でパーカッションを担当していたジェイミー・ミューアが脱退した以外メンバーは固定。@A、Cのイントロ以外はライヴ録音を加工したものだが言われるまで気付かないほど演奏面は完璧を極めている。クリムゾンの演奏力のピークは正にこの時代にあったことを示している。@「The Great Deceiver」の冴えたギターワークから度肝を抜かれた。さらにクリムゾン史上最高峰の演奏難易度を誇るG「Fracture」は鳥肌が立ちそうなほど圧巻だ。度重なるライヴ活動を経たバンドの呼吸や息遣いを感じ取れる。前作の@E「Larks’〜」、次作の@「Red」と共に究極のインストナンバー。アルバム発表後のツアー中に精神的な疲れからデヴィッド・クロスが脱退。

RED

1.Red
2.Fallen Angel
3.One More Red Nightmare
4.Providence
5.Starless

Robert Fripp  (G、 Mellotron)
John Wetton  (B、Vo)
Bill Bruford  (Ds、Perc)

<Guest>

David Cross  (Vn)
Mel Collins  (Soprano Sax)
Ian McDonald  (Alto Sax)
Robin Miller  (Oboe)
Marc Charig  (Cornet)

 

74年10月発表。74年9月28日に解散宣言をした後発表されたアルバムであり、70年代クリムゾンの最終作。実は僕のクリムゾン初体験の作品である。ハードロック好きはこの作品が入りやすいと言われていたので買った。@〜Bまでメタルサイドと呼ばれているようにインスト@「Red」からヘビーだ。B「One More Red Nightmare」の強烈なリフといい今日のヘビーナンバーの原石となっている。3人の創造力のぶつかり合いが並々ならぬテンションを醸し出しているD「Starless」ほどバンドの最後を飾るに相応しいナンバーは無い。抒情的でありながら破壊的であり終演を迎えたときの脱力感は何にも変え難いものがある。「21st Century Schizoid Man (Including Mirrors)」で始まりを告げたクリムゾンがこの曲で終焉を迎えたのは見事としか言いようが無い。前作で脱退したヴァイオリンのデヴィッド・クロス、ソプラノサックスで初期メンバーのメル・コリンズ、アルトサックスでオリジナルメンバーのイアン・マクドナルド、オーボエのロビン・ミラー、コルネットのマーク・チャリングも以前のアルバムで参加していたメンバーで新旧入乱れてのクリムゾン最終到達点。

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