Emerson,Lake & Palmer

プログレ界の大御所。デビューは1970年、ギターレスのトリオ編成である。絶頂期はデビューから「BRAIN SALAD SURGERY」までだろう。「BRAIN SALAD SURGERY」を頂点とし、以降全てをやり尽くしたかのように衰退していく。とにかく3人のテンションがぶつかり合う白熱の演奏とエマーソンの暴力的なライブパフォーマンスは圧巻。当時のVTRがあまり残っていないのは残念です。下記に紹介した初期5作は全ロックファン必聴。

EMERSON LAKE & PALMER

1.The Barbarian
2.Take A Pebble
3.Knife Edge
4.The Three Fates

 a) Clotho (Royal Festival Hall Organ)

 b) Lachesis (Piano Solo)

 c) Atropos (Piano Trio)
5.Tank
6.Lucky Man

70年発表。記念すべきEL&Pのデビューアルバム。凄腕のキーボードプレイヤー、元ザ・ナイスのキース・エマーソン。キング・クリムゾンの衝撃的1stでボーカル、ベースをプレイしたグレッグ・レイク。若さ、テクニックを兼ね備えまだまだ潜在能力を秘めた元アトミック・ルースターのカール・パーマー。これほどまでスーパーバンドの名に相応しくデビューしたアーティストも珍しい。クラシック、ジャズ、ロックに精通したエマーソンの突出した実力は目を見張るものがある。荒削りなとこはあるが後の可能性を感じさせるには十分な完成度。名盤です。

TARKUS

1.Tarkus

 a) Eruption

 b) Stones Of Years

 c) Iconoclast

 d) Mass

 e) Manticore

 f) Battlefield

 g) Aquatarkus
2.Jeremy Bender
3.Bitches Crystal
4.The Only Way (Hymn)
5.Infinite Space (Conclusion)
6.A Time And A Place
7.Are You Ready Eddy?

71年発表。彼らの最高傑作と表されることも多い代表作。大曲@「Tarkus」に続き小曲が6曲並ぶ。なんと言ってもジャケに描かれたモンスター“タルカス”の有様を表現した@「Tarkus」だろう。エマーソンのテクニックが余すことなく発揮されている。圧巻のプレイに必死で食らいつくドラミングとヴォーカル&ベース。全てが一体となり完成された名曲。この曲がシンセサイザーをロックというジャンルにもたらした功績はあまり大きい。

PICTURES AT AN EXHIBITION

1.Promenade
2.The Gnome
3.Promenade
4.The Sage
5.The Old Castle
6.Blues Variations
7.Promenade
8.The Hut Of Baba Yaga
9.The Curse Of Baba Yaga
10.The Hut Of Baba Yaga
11.The Great Gates Of Kiev / The End
12.Nutrocker

ムソルグスキーの「展覧会の絵」をEL&P的に解釈した傑作でありEL&Pの人気を決定付けたライブアルバム。録音は「Tarkus」より先。これほどまでオリジナリティーのあるカヴァー曲も珍しい。しかもこんな大曲を3人で演ってしまうんだから恐れ入る。3人の白熱した演奏と呼吸がうまく調和しており、EL&Pの実力が当時どれほど突出していたかこれを聴けば分かる。

TRILOGY

1.The Endless Enigma (Part Two)
2.Fugue
3.The Endless Enigma (Part One)
4.From The Beginning
5.The Sheriff
6.Hoedown
7.Trilogy
8.Living Sin
9.Abaddon's Bolero

72年発表。前作、次作の評価が非常に高いためEL&Pのアルバムとしては比較的地味な扱いをされる作品だが個人的には「BRAIN SALAD SURGERY」に続いて好きなアルバムだ。すべての楽曲が優れている。@〜Bは組曲。EL&Pらしさを非常にうまく詰め込んでおり、バランスのうまく取れた素晴らしいナンバー。ライブの代表曲E「Hoedown」はアメリカの作曲家、コープランドの曲をアレンジしたもの。レイクの美しいボーカルに誘われるアルバムタイトルナンバーF「Trilogy」は非常に聴き応えがあり個人的にお気に入りの名曲。ラストH「Abaddon's Bolero」ではエマーソンの才能の高さを垣間見れる。

BRAIN SALAD SURGERY

1.Jerusalem
2.Toccata
3.Still....You Turn Me On
4.Benny The Bouncer
5.Karn Evil 9

  1st Impression
   2nd Impression
   3rd Impression

73年発表。邦題は「恐怖の頭脳改革」。EL&Pの最高傑作であると同時にプログレアルバムの最高峰。僕にとってプログレ初体験のアルバムでもある。特に3楽章、30分にも及ぶD「Karn Evil 9」は衝撃的だった。まだ僕が生まれる前の作品だけにその衝撃は倍増。信じ難いテンションで鍵盤を弾きまくるキース・エマーソンのプレイは圧巻で全てをねじ伏せてしまう勢いがある。作詞ではピート・シンフィールドも参加。美しいミサ調の@「Jerusalem」はレイクの存在感あるボーカルが素敵だ。テンション高く、シンセサイザー満載のA「Toccata」。レイクの名曲B「Still....You Turn Me On」、大曲前の息抜き的お遊び曲C「Benny The Bouncer」。楽曲の質はいずれも高い。EL&Pの集大成的作品。圧倒的な完成度。プログレ初心者が演奏力としての凄さを体験するにはこのアルバムが一番だろう。ぐうの音も出ない説得力と存在感がこのアルバムにはある。エイリアンでお馴染みH.R.ギーガーによるアルバムジャケットもインパクト十分。

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