読者の方(匿名希望)のレビュー


 今回は、ヘッドホン4機種(全てこちらで1回以上レビューされているので簡単に)とアンプ2種類4台のレビューをさせていただきます。ただ、あくまでも初心者ですのでおかしな点はご指導をお願いしたいと思います。
自分の好みとして「好きな音楽を持ち歩く。」というのがあり(寝ながら聞くことが多いですが)使用しているCDP等は全てポータブルです。名称等は以下の通り。

 CDP SONY CD WALKMAN D-E880 (本体にも液晶表示がほしかったため)
 DAT SONY DAT WALKMAN DT-1 (製造中止品 再生専用)
 DAT SONY DAT WALKMAN TCD-D100 (録再機)



ヘッドホン


SENNHEISER HD580  ★★★★
側圧の高さが少々気になるが、最近の樹脂製のヘッドバンドよりもしっかりとした作りに納得している。ただし、赤と黒のコネクター部分が見るからに弱々しく不安。音質は文句無し。


ETYMOTIC RESEARCH ER4S  ★★★★
音質は良いと思うのですが、気になる点も少々。

1 装着法が難しい。(練習しているうちに独特といわれる装着感になれてしまう)
2 心音を主とした体内音が非常に気になる。(私がER4やSTAXの類似形ヘッドホンの購入を見送っていた理由)

 主に上記2点ですが、これを改善してしまうと普通のイヤホンになってしまいそう。使用されている方々はどのように解決していらっしゃるのでしょうか?しかし、この性能故にアンプ導入を考えたのは確かです。

PHILIPS SBC HP100  ★★★
ヨドバシカメラにて980円で購入。音質は上の2機種に比べれば「それなり」ですが、確実に価格以上の音は出ていると思います。エアコン使用時期には特に重宝しています。オープン型に比べ今一つ振るわないことの多い密閉型。どなたか良い密閉型ヘッドホン教えてください。

SENNHEISER MX500  (使用を初めて3週間ほどなので参考までに)★★
特に優秀な音が出ているとは思えないのですが、気軽に使用できる点は魅力。


ヘッドホンアンプ

 ER4Sの購入以来その性能故にCDPの弱点が気になり(ヘッドホン出力の音質含む)また、自分の聴力まで疑わしくなってきたので(年齢によるものではなく左右聴力の差等)試しにアンプを使用してみることのしました。CDPのヘッドホン出力ではなくライン出力からアンプを使用しヘッドホンを駆動することにしました。ヘッドホン出力の音質にも不満があり、ヘッドホン出力の音を改善できるほどの個性を持ったアンプの汎用性にも疑問を持ったことも理由です。もちろん最大の理由は完成品の購入が出来るほどの資金がなかったことと、自作能力のなさです。
 細かいことを気にするとCDPはもとよりDAC等々まで問題になってしまうので、とりあえずの目標は以下の点。

ライン出力への対応・・・・・80%
ヘッドホン出力の出力補助と音質改善・・・・・20%

これだけでもかなり難しいと思うのですが、さらに持ち運べる大きさを考え今回はHeadWizeに掲載されているcmoyを作ってみることにしました。実際には今年の5月に秋月電子のヘッドホンアンプキット、6月7月にそれぞれcmoyを1台ずつ製作しました。


秋月電子ヘッドホンアンプ 
本当は初めからcmoyを作りたかったのですが、OpAmpの入手が出来なかったためとりあえず作ってみることにしました。1キット400円で(ジャック、電池ボックス等は入っていません)単三電池二本で動くという手軽さなので、2台購入し部品を変えて作ってみることにしました。

 1台目
 キット内の部品のうちカーボン抵抗器を全て金属皮膜抵抗器に変更し、電解コンデンサーを音響用に変更しました。

 2台目
 1台目と同じく金属皮膜抵抗器を使用し、電解コンデンサーを個体タンタルコンデンサーに変更しました。

 結果
 残留雑音が多くて使えない。タンタルコンデンサーを使用した方では多少良くなっていましたが、CDPのヘッドホン出力と比較するどころではない雑音の多さ。部品を多少変更したりもしましたがかわらずでした。原因はいろいろと考えられますが対応する前にcmoyに使用するOpAmp(Burr-Brown OPA132)が入手できたので諦めることにしました。


 HeadWize cmoy

 1台目 ★★☆
 OpAmpも手に入り部品も全て揃えたのですが、素直に作っても面白くないので回路に手を加えることにしました。変更点は2点。

 1 左右ボリュームの独立化(シングル金属巻線型2個使用)
 2 ロータリースイッチを2台使用したコンデンサーの切り替え

 2については、本体回路でいうところのC1(HeadWizeのページを見てください)のコンデンサー2個、DualPowerSupply回路のC1C2です。それぞれ12個6組のコンデンサーを入れ2個のロータリースイッチで切り替え可能にしたものです。当然音質はコンデンサーにより異なり一言では言えません。制作の手軽さに比べ満足のいく音だとおもいます。部品の個性によって音質は異なるのですが、こちらのホームページの主旨と違ってしまうような気がしますので、各部品の個性は希望があれば紹介します。

 2台目 ★★★
 1台目でほぼ満足したのですが、秋葉原のパーツショップなどでは数えられないほどの部品が並んでおり見る度に使ってみたくなります。そこで二台目は全てのパーツをヘッダーピンとソケットを使用し、OpAmpについてはレバー付きのICソケットを使用することで全てのパーツを交換可能としました。他にデカップリング用としてコンデンサー8本を新たに加えました(HeadWizeに紹介記事有り)。
 現在は、OpAmpをOPA132のほか2種類を試用し、抵抗器にDALEのRSを使用しています(NSを使用したかったのですが)。現在はまだエージング中ですので、一度デカップリング用コンデンサーのうち4本を交換した以外は時々OpAmpを交換するくらいです。
 音への色づけが少ないと思える部品を選んだせいかなのか気のせいか、結構すなおな音が出ていると思います。


結論 
 色々試しましたが今のところ、ソニーのCDPヘッドホン出力からは「結構いい音が出ている」という元も子もない感想が正直なところ。勝手にアンプ制作に入れ込んでしまった自分が悪いのですが、かけたお金に対する満足度は今ひとつというところ。ポータブル型のCDPとはいえヘッドホン出力とライン出力にはかなりの差があり、本来のアンプの役割を製作理由の主としなかったことに問題があるのかもしれません。とはいえ当分の間アンプ製作からは足を洗えそうにありません、HeadRoomのCosmic購入資金を貯めつつ製作を続けていくつもりです。ただcmoyにも多少とはいえ明らかに音質改善と信号増幅の効果があります。私のように変に凝らない方や、部品の個性や性質に詳しい方は是非作ってみてください後悔はしないと思います。また音質は部品の総合的な個性によってかなり異なる表現をする、ということを知る意味では秋月電子のヘッドホンアンプキットも見所の多いものと思います。
メーカー主導の音づくりに多少でも不満を持っている方は、一度手軽なところから初めてみてはいかがでしょうか。


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