hossさんのレビュー
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〜ER-4S /ER-4Bと白チップの新しい使い方〜



■Etymotic ER-4S

 帯域が広いという印象があまりないので、ぱっと聴いた感じではハイファイ調の派手な印象がありません。
しかしよく聴くと音の立上がり・立下がりが驚嘆するほど速く、無駄な音がいっさいありません。スピーカーはもちろん、どのようなヘッドホンでもこれほど正確な音は聴けないのではないでしょうか。CDの中身を聴覚神経に直結しているような印象があります。
 欠点は特にありませんが、欲をいうともう少し低音のスケール感がほしいのと、透明感を感じさせる高域の延びがほしいと思いました。
 もうひとつ難を言えば、耳道への挿入の仕方によって音がすこし変わることです。左右とも同じように深く耳道に挿入しないと、ボーカルがセンターにきません。これは装着の際に意外に手間のかかることです。



■Etymotic ER-4B

  ER-4Sよりも高域にやや延びがありリアルですが、音がきつく私の耳には明らかにハイバランスです。ボーカルは喉が締めつけられるような感じで聞こえますし、管楽器も細身に聞こえます。やはり全体として高域が耳につきます。かといって、ER-4Sではなんとなく暗い印象があり、理想的には高域は両者の中間で、低音をもう少し出したいところです。
 私の場合、対策としてER-4Bに、白の3層フランジの層の間2箇所でごく少量のティッシュペーパーを巻き付けて使っています。こうすると高域が若干ソフトになる一方、低音が増加するため、音が太くなり密度感も出て私好みのピラミッドバランスになります。ただしティッシュペーパーを巻き付け過ぎると、耳の奥まで入らなくなって逆効果となります。一度試してみてください。f特をやや歪めているかもしれませんが元には戻れなくなる音です。(文脈強調は管理者)


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