各種ヘッドホンプロセッサ

サンプル音声


 現在入手可能なヘッドホンアンプやAV関連機器を調べてみると、ヘッドホン向けの音響機能を搭載する製品が増えてきたことに気づきます。
 どの製品も、カタログには素晴らしい音響効果が得られると書いてありますが、実際どれだけの効果が期待できるのでしょうか。
 どんな音質なのか、試聴して確かめる機会がないという方も少なくないと思います。
 このページでは、各種ヘッドホンプロセッサを紹介するとともに、それらのプロセッサで処理された音声を実際に聞いていただけるよう、サンプル音声データを用意しました。
 今回はヘッドホンプロセッサ(アンプ)として、DOLBY HEADPHONE(Lake PLS)、知人に借りたYamaha DP-U50、SAEC HP2000、Headroom Cosmic、Cordaもどき自作アンプを取り上げることにしました。

Headphone_Amps.jpg (41493 バイト)



・サンプル音声

 サンプル音声はMIDIノーテーションツールを使って作成したデータをMIDI音源に演奏させ、それを録音したものをオリジナルとしています。
 そのオリジナルに各ヘッドホンプロセッサで音響処理を加えたものを再び録音し、音声圧縮しています。

 よろしければ、ダウンロードをしている間に本文をお読みください。

ファイル名 ファイルサイズ 備考
sample_original.wma 約1MB

オリジナル(処理前)音声

sample_Cosmic.wma Headroom Cosmicで処理 PROCESS SW=ON FILTER SW=OFF
sample_Corda.wma 自作CORDAもどきヘッドホンアンプで処理 低音強調なし
sample_DH.wma DOLBY HEADPHONE (LakePLS)で処理 DH2を使用
sample_DPU50_Jazz.wma Yamaha DP-U50の音場プログラム「Jazz」で処理
サイレントシアターモード、各種設定はデフォルト
sample_DPU50_HP3D.wma 同上、「Headphone 3D」で処理(HP3Dは本来マルチチャネル用なので参考程度)
sample_HP2000.wma SAEC HP2000で処理。WIDTHツマミ=12時、TruBassツマミ=10時

 

参考
sample_binaural.wma

これは面白半分でやったのですが、作者宅のリスニングルームのスピーカ(一台約60Kgのフロア型)での演奏を、直径5mmほどの超小型エレクトレットマイクを耳の中に入れて録音したものです。作者には定位がとても自然なものに感じられるのですが、いかがなものでしょうか。リアルヘッド録音ですから、録音した本人(作者)が一番有利なのですが・・・。

 

 ファイルはWMA形式、128Kbpsでエンコードされています。WindowsMediaPlayer7などでお聞きください。
 MIDI音源にはRoland SC-88Proを使用しています。ただし、88Proのドラムキットは高域が出ないので、SC-55マップを使用しています。曲はBlackSabbathの「Ironman」をMIDIソフトを使って打ち込んだものです。
 オリジナル音声や、各種ヘッドホンプロセッサからの音声は、ONKYO WAVIO SE-U77を使って録音しています。ただし、DP-U50及びDOLBY HEADPHONEは直接デジタル録音しています。

 !!注意!!
 パソコンのサウンドカード固有の音響機能はすべてOFFにして、純粋なステレオ音声としてヘッドホンでお聞きください。

 (例:SoundBlaster Live!なら、「2スピーカ」かつ「no effect」に設定)


・ヘッドホンプロセッサの種類について:アナログ式とデジタル式

 ヘッドホンの宿命ともいえる「頭内定位」を解消するために、いままでにいくつかの製品が販売されてきました。これらの製品にはデジタル式とアナログ式があります。
 アナログ式は左右の音を混ぜ合わせるなどの比較的単純な方法のため、ずいぶん昔から色々な方式が試されてきました。実際には頭外定位はせず、不快感が改善される程度の効果なのですが、原音のよさを損ないにくいため、今でもHeadroomのアンプなどに搭載されて好評を得ています。

 一方デジタル式は、DSPの発達によってここ2,3年で急に製品が増えました。自由度の高い信号処理ができるため、技術的な高級さの度合いが高いのが特徴です。本格的なものでは実存するコンサートホールや映画館の音の響き方を、特殊なマイクやダミーヘッドを用いて実測し、ヘッドホンで耳元に再現する方法が採用されています。しかし、未だに実用に耐える(たとえば音楽鑑賞に使えるほどの)音質を有するものは少ないのが現状で、ホームシアターの流行に乗った安易な製品という感じが拭い去れません。また、良好な頭外定位を実現するには、解決しなければならない課題も多くあります。

 ヘッドホンプロセッサを民生用機器として商品化する場合に、大きな問題になるだろうと考えられるのが、「正しい効果を得るためには、リスナーの鼓膜の位置での音の周波数特性や両耳間の音圧差・位相差が、リスナーが本物の室で聞き取るであろうものと同じになる必要がある。」ということです。そのためには、

 1.プロセッサと、使用するヘッドホンの特性が1対1で対応していなければならない
 2.人それぞれ異なる聴覚の個人差を補償する機能が必要(HRTF調整機能)

 ということが言えるだろうと思います。

 

・Yamaha DP-U50について
 DP-U50_small.jpg (12886 バイト)
DP-U50は、パソコンを中心としたデスクトップのサウンド環境の中心となるべく製品化されたマルチメディアサウンドプロセッサです。デジタル・アナログ入出力を備え、入力された音声に各種音響効果を付けて楽しむことができるという製品です。パソコンとはUSB経由で接続され、サウンドデバイスとして音声を録音・再生したり、パソコン上にインストールされた専用ソフトでDP-U50の操作を行うことができます。OSがWindowsMe若しくはWindows2000であれば、24bit/48KHzのより高音質の音声を扱ったり、最大6チャンネルの音声を同時再生したりすることができます。DP-U50の上位モデルとして、2チャンネルパワーアンプ内蔵のAP-U70、6チャンネルパワーアンプ内蔵のRP-U200があります。




 
 DSP機能として、ヤマハのAVアンプに搭載されている「シネマDSP」をデスクトップ向けにアレンジした「ヤマハ・ニアフィールド・シネマDSP」を搭載し、2本のスピーカのみで、DOLBY DIGITAL、DTS、DOLBY ProLogicといったマルチチャンネルソースのサラウンド効果を擬似的に実現する「バーチャル3D」技術を採用しています(マルチチャンネル再生を安易に『3D』と呼んで良いかどうか議論の余地はあるが)。通常の音楽ソース用に、コンサートホールやジャズクラブの音響効果を加えた臨場感のある音声を楽しめる機能もついています。前面のステレオミニジャックにヘッドホンを接続すると、自動的に「サイレントシアターモード」に切り替わり、これらのDSP処理がヘッドホンに最適なものに変更されます。

 DP-U50_screen.gif (34265 バイト)
 DP-U50ではリスナーの聴覚の個人差に対応するために、HRTFの調整ができるようになっています(写真)。耳の大きさと、両耳間の距離について別々に調整できます。また、DSPエフェクトの量や質の調整、振幅特性の調整(ダイナミックレンジ圧縮)を行う機能と、グラフィックイコライザがついています。

 本ページでは、DP-U50の音場プログラムから、「Jazz Club」と「Headphone 3D」を選び、サンプル音声化しました。いずれもサイレントシアターモードで動作させ、HRTFの調整やDSPエフェクトの量などの調整はデフォルトのままとしています。「Headphone 3D」は本来はDOLBY DIGITAL、DTSの5.1chソースまたはDOLBY ProLogicエンコードされた2chソースなどによるマルチチャンネル再生用のプログラムですが、オリジナルとして使用しているサンプル音声は通常の2chソースですから、参考程度にお考えください。

 DP-U50には、他にも2chソース用に「Concert Hall」「Church」、マルチチャンネル再生用に「Game Amusement」「Movie Theater」「Live Concert」が用意されています。

DP-U50メモ
 DP-U50の前面にあるヘッドホンジャックですが、これは残留ノイズが大きかったことを報告しておきます。残留ノイズがどれくらい出てくるかは、接続するヘッドホンのインピーダンスと感度によりさまざまですが、普通の32Ω〜120Ω程度のヘッドホンだと結構気になります。「シャー」というホワイトノイズの音よりは高域の少ない雑音で、「シュー」という感じ。単体ヘッドホンアンプの完全ノイズレスに慣れている作者には耳障りでした。常識の範囲内ではあるのだけれど、クラシック音楽の鑑賞には向かないと思います。Sennheiser HD600のような能率の低いヘッドホンでも、無信号時には少し気にななります。DP-U50のボリュームは電子式になっており、それがS/Nの悪化につながっているのかもしれません。ノイズが多いことを除けば、特に他の問題はないようです。
 幸い、ヘッドホンジャックの使用中にも背面のプリアウト端子からは同じ音声が出てきますので、ヘッドホンをメインに使いたいのならば、前面のヘッドホンジャックにはダミーのプラグを挿しておき(でないとサイレントシアターにならない)、別途ヘッドホンアンプを用意するか、デジタル出力をより品質の良いヘッドホンジャックのついた外部機器に入力するようにすると良いでしょう。
(最近、「自分が使っているDP-U50ではそれほどノイズが多いとは感じられない」という主旨のメールをいただきました。ノイズの感じ方は人によって様々で、かつ接続するヘッドホンの感度によっても変わってきますが、ロット違い等により性能のばらつきも考えられると思います。購入を考えている方は、店頭試聴等で確認することをすすめます。)

 また、アンプつきモデルAP-U70と共通のデザインのため、機能の割には、無駄に大きいような気もします。おそらく電源部などもAP-U70と同じ部品を使っていると思われ、本体はかなり重くなっています。DSPエンジンは消費電力もある程度大きいでしょうけれども、トランスなどはもっと小型で、電流容量の小さなものでも良いのでは。デスクトップ周りのダウンサイジングを図るためにも、もう少し小型のデザインにできなかったものでしょうか。大が小を兼ねるとばかりはいえません。

 



・DOLBY HEADPHONEについて

 DOLBY HEADPHONEはドルビー研究所が提唱する技術です。「DOLBY HEADPHONE」という商品そのものがあるわけではありません。何か具体的な商品の機能の一部として組み込まれるような形で提供されます。つまり、あらゆるAV機器にDOLBY HEADPHONE機能が搭載される可能性があるということです。現在のところ、パソコンのDVD再生ソフトに組み込まれたり、AVアンプやMDやポータブルDVDプレーヤにDOLBY HEADPHONEのLSIが搭載された例があります。

 有名なドルビー研究所の技術だけに、影響力、普及力には期待できると思います。この点がDOLBY HEADPHONEの強みです。DOLBY HEADPHONEは一種の規格ですから、どの商品に搭載されたDOLBY HEADPHONEもほぼ同じ音響効果や特性になると考えられます。ならば、DOLBY HEADPHONEに最適な特性を持たせた「DOLBY HEADPHONE対応ヘッドホン」などといった製品も技術的には考えられるでしょう(ライセンス等事務的な問題は別として)。そうすれば、「プロセッサと、使用するヘッドホンの特性が1対1で対応していなければならない」という課題も自然に解決します。作者が以前Headwizeで読んだ情報によれば、DOLBY HEADPHONEはdiffuse-fieldラウドネスに準拠した周波数特性を持つヘッドホンで再生したときにベストの効果が得られるようになっているそうです。そのような周波数特性をもつヘッドホンには、Etymotic Research ER-4B、Sennheiser HD600、AKG K240DF、Beyer Dynamic DT990Proなどのヘッドホンがあります。

 今はホームシアターが流行していますから、これから各メーカからいろいろな形でDolbyHeadphone搭載商品が発売されることと思います。
 DOLBY HEADPHONEを搭載した機器(予定を含む)はこちらで紹介されています。

 DOLBY HEADPHONEには3つのルームアコースティックスが用意されています。
    DH1: ダンピングの効いた反響の少ない部屋;ミキシングスタジオなど
    DH2: 一般のリスニングルーム;DH1との差はあまりない
    DH3: 映画館のような粗く、マッシヴな反射音の室

 DH1とDH2は音楽鑑賞用で、DH3は映画などに適しています。
 DOLBY HEADPHONEには、音楽再生など2chソース用のものと、映画など5.1chソース用のバージョンが存在します。

dolby_headphone.gif (9522 バイト)

 作者が今回試したのはRealJukeBox用のプラグイン「LakePLS with DOLBY HEADPHONE」という2chソース向けのDOLBY HEADPHONEです。PLSはPersonal Listening Spaceの略。ヘッドホンの醍醐味を一言で言い当てています。価格は$9.95と手ごろです。購入方法としては、まずLakePLSをダウンロードしてインストールし、試用した後、気に入ればブラウザ上にクレジットカード番号を入力して代金を支払うことになります。同時にリアルタイムでクレジットカードの照合が行われ、それが終了するとブラウザ画面にキー番号が表示されるので、それをLakePLSのリマインダ画面で入力することになります。登録しなくても、1ヶ月間はたっぷり試用できますから、ぜひお試しください。LakePLSを試すときは、サウンドカードに付属のオーディオ処理機能はすべてoffにしておく必要があります。そうしないと、正しい効果が得られません。例えば、SoundBlaster Live!では、スピーカの設定は「ヘッドフォン」ではなく「2スピーカー」に設定します。

 LakePLSの開発元、Lake TechnologyはDOLBY HEADPHONEの開発元です。シャープが8月に発売したMDプレーヤとDVDプレーヤには、Lake Technologyとシャープが共同開発したDOLBY HEADPHONEのLSIが搭載されています。Lake Technologyからは既に業務用向けに、"TheaterPhone"というハードウェア版のDOLBY HEADPHONEのモジュールも登場しています。






・CORDA(もどき)について

 CORDAはヘッドホン情報系サイト「Headwize」に記事を投稿されていたJan Meier氏のブランドで、簡単な前方定位改善機能を持ったヘッドホンアンプ(キット及び完成品)を販売しています。日本での取扱店はAIRY。ナショナルセミコンダクタのLM6171という高速OPアンプを使っています。LM6171はオーディオ専用品種ではありませんが、出力電流が130mAと大きいので、ヘッドホンを直接駆動することができ、回路が簡単になります。とてもシンプルな構造のヘッドホンアンプで、前方定位改善機能もHeadroomのものに比べ、効果がさらにアッサリしていて、原音維持度が高くなっています。出力インピーダンスを0Ωと120Ωから選べるのもユニークな機能です。ヘッドホンは出力インピーダンスに左右されにくいと言われますが、それでも若干の音質変化があります。多くのヘッドホンは低域にインピーダンスのピークを持っているため、120Ωでは低域が多い(高域落ちした)まろやかな音になります。HD590など高域が刺激的なヘッドホンで試すと、効果があります。

 このページのトップ写真でCosmicの上にあるヘッドホンアンプは作者が携帯用としてJan Meier氏の記事を参考にさせて頂いて自作したものです。006P型の充電池で12時間程度動作するもので、前方定位改善機能と低音増強機能を持っています。006P型電池というと少々取り扱いが悪そうですが、7セルタイプのニッケル水素充電池を簡易的に定電流充電する機能をつけたので、とても快適に使用しています。前方定位改善機能は、若干回路定数が異なりますが、CORDAの前方定位とほぼ同じ効果を得ることができるようになっています。

 

 

・Headroom Cosmicについて

 Cosmicにはこちらに詳しいレビューがありますので、製品の詳細についてはそちらをお読みください。

 

 

・SAEC HP2000について

 HP2000にはこちらに詳しいレビューがありますので、製品の詳細についてはそちらをお読みください。

 

 

・作者の評価は?

 アナログ式では、CordaとHeadroomが、いずれも効果は少ないながら、原音の良さを損ねることなく、聞きやすい音に仕上がっていると思います。Cordaはアッサリ系で聞きやすく、Headroomはやや高域落ちして図太くなる感じですが、音によく厚みが出ていると思います。
 同じアナログ式でもHP2000のSRS HeadphoneとTruBassは論外。カタログにあるような「頭内定位を解消」というのはまったくの嘘ではないかと思えるほど不自然な音質です。SRS Headphoneは音が左右に広がりきって耳にぶら下がってくる感じで気持ち悪く、TruBassはコモリ感を伴った中低域が出まくる感じで、心地よい重低音を増強しているとは言いがたいでしょう。

 一方デジタル方式では、DOLBY HEADPHONEが特に優れていると感じました。今まで作者が試してきたヘッドホンプロセッサとしては、最も良いものです。音質が自然で圧迫感がなく、かつ頭外定位も良好でした。これならば音楽鑑賞用としても十分実用に耐えるのではないかと思います。残響音は短く、音響的な配慮を施した環境の良い試聴室で聞いているような雰囲気。ヘッドホンは、ER-4BとHD600で最良の結果を得ることができましたが、他のヘッドホンでも十分な音質です。案外、2,3千円のイヤホンでの定位感が良かったりします。さすがはドルビー研究所で、不特定多数のヘッドホンで効果が不自然にならないよう、うまくまとめられています。

 ヤマハのサイレントシアターモードも健闘しています。頭外定位感はそこそこですが、通常のステレオ再生音に残響音を加えた音という感じで、DOLBY HEADPHONEのようにガラっと印象が変わるようなことはありません(実際そのよう案仕組みになっているらしい)。音楽用プログラムは、デフォルトのままでは残響音が荒い感じで滑らかさに欠け、リバーブというよりはエコーのような感じです。原音場も同じような音がするのかもしれませんが、それほど心地よい音に聞こえません。これは、ヤマハのDSP AVアンプにも共通するクセではないでしょうか。「Jazz」は、音楽再生用のプログラムの中では一番響きがすっきりしているプログラムですが、それでもDOLBY HEADPHONEに比べると響きすぎです。パラメータを調整すると、だいぶ自然な音になりますが、普通のステレオ再生に近づくので、頭外定位感は少なくなってしまいます。
 HP3Dはシャカシャカする音域が不自然に強調された感じで、刺激的な聞きにくい音になっています。これはマルチチャンネル再生用のプログラムなので、音楽には適していないようです。映画を再生してみると、刺激感はそれほどでもありません。
 DP-U50がサイレントシアター用に専用のデータを使っているのか、スピーカ再生用のデータに味付けをしているだけなのか、作者は知りませんが、「サイレントシアター」の音質にはオマケ的要素を感じます。付属のヘッドホンジャックがミニプラグで、雑音が多いのも弱点。しかし、ヤマハの良いところは「いろいろいじれる」こと。DOLBY HEADPHONEは直接音・初期反射音・残響音が一緒くたになった固定的な効果しか得られませんが、ヤマハではパラメータを色々いじって自分好みの音が作れますし、HRTF調整機能、Dレンジ圧縮、グラフィックイコライザ等の各種機能も充実しています。パソコンで音楽や映画、ゲームをよく楽しむ方で、ヘッドホンオンリーではなくスピーカを併用している方には魅力的な製品だと思います。
 

 

・終わりに・・・

 作者は、どんなに頭外定位が良くなっても、ヘッドホンがスピーカの代わりになるだろうなどととは思っていません。しかし、手軽でコンパクトだとか近所迷惑にならないといった消極的なメリット以外にも、ヘッドホンはスピーカにない特長を持っています。音はスピーカよりも繊細感に富み、スイートスポットや室内音響の影響を受けません。また、ずっと遠くから耳元まで、色々な場所に音を定位させられます。普遍的にどちらが優れているかという論争は無意味であって、ヘッドホンもスピーカも、双方の優れている点を生かす使い方が大切ではないでしょうか。
 ヘッドホンプロセッサの中にも、ホームシアターの流行に乗って安易に製品化されたものが多い気がします。もっとヘッドホンならではの特長を生かした製品が増えてくれることを願います。

 



Related Links

ヤマハ

ヤマハ マルチメディアオーディオ

ドルビー研究所(日本語)

Lake Technology
DOLBY HEADPHONEの開発元。
30日間無料使用可能なLakePLSのダウンロードへのリンクも。

Real.com
 LakePLSを使うには、パソコンにRealJukeBox(無料)がインストールしてある必要があります。


 パソコン用のソフトウェアDVDプレーヤには5.1ch用のDOLBY HEADPHONEを搭載したものがあります。

SoftDVD

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